Photoshopの「変数」機能を使うと、Excel(CSV)ファイルとのデータ連携が可能になり、字幕テロップを効率的に作成できます。
作成したいテロップの文言をExcel(csv)に まとめておき、Photoshopの「変数」機能で CSVと連携。あとは自動で 各文言のファイルを個別ファイルに書き出すことができます。
コメントフォロー用のテロップなど、スタイル・装飾が固定された字幕を、大量に作成したい場合にとても便利です。
関連記事 Photoshopの「変数」機能はテキストだけでなく、画像ファイルの差し替えも可能です。画像ファイルを含むデータの差し替え方法についてはこちらの記事をお読みください
「変数」機能の使い方
Excel(CSV)に文字をまとめる
まずは、新規Excelファイルを作成し、以下のように テキスト情報をまとめます。
- 1行目(A:1セル):Photoshopのレイヤー名
- 2行目以降(A:2セル)~:作成したいテロップの文言を記入
1行目には、この後Photoshopで作成する 文字差替え用のテキストレイヤーのレイヤー名を入力します。※1
好きな名前を選んで構いませんが、エラーを避けるために半角英数で入力してください(ここでは txt_sashikae)。
2行目以下に、作成したいテロップの文言(差し込みたい文字列)を追加していきます。テロップを2段で表示させたい場合は、セル内で改行(Art + Enter)しておきます。
Excelファイルのままでは、Photoshopに読み込めないため、CSV形式に変換して書き出す必要があります。
Excelのメニューより「ファイル > 名前をつけて保存」を選択。
ファイルの種類部分で「CSV UTF-8(コンマ区切り)」を選択して、任意の場所に保存します。
Photoshop:雛形のデザインを作成する
はじめにPhotoshopで、作成する字幕テロップの雛形となるベースファイル(テンプレート)を作成しましょう。
ベースとなるテキストレイヤーは、以下のルールで作成します。
- テキストレイヤーとして作成する
- レイヤー名はCSVで設定したものににする(ここではtxt_sashikae)
- レイヤースタイルの適用も可能
Photoshop:変数を「定義」する
続いて、Photoshopと、CSVファイルを連携させていきます。
Photoshopのベースファイルを開き、「イメージ > 変数 > 定義」を選択。
「変数」ウィンドウが開いたら 以下のように設定します。
- レイヤー:文字の雛形レイヤーを選択(ここではtxt_sashikae)
- テキストの置き換え:チェックを入れる
- 名前:対応するCSVの1行目を入力(ここではtxt_sashikae)
「テキストの置き換え」項目の「名前」欄は、CSV1行目のデータセット名と一緒にします。
入力が終わったら「OK」をクリック。
定義が終わったら「イメージ > 変数 > データセット」をクリック。
変数ウィンドウが表示されたら「読み込み」をクリック。
「データセットの読み込み」ウィンドウが開いたら、以下の設定を行い・・・・
- エンコーディング:Unicode(UTF-8)※
- 最初の列をデータセット名として使用:チェックを入れる
- 既存のデータセットの置き換え:チェックを入れる
「ファイル」を選択ボタンをクリックして、CSVファイルを読み込みます。
CSVファイルを選択する際は、ファイル形式部分(下図 やじるし部分)で「CSV」を選ばないと、画面上にファイルが表示されないので注意!
CSVが読み込まれたら(図1)、「適用」をクリックします(図2)。
ドキュメントに反映されます。
この状態では、最初のテキストだけが表示されています(これで正常な状態です)。
CSV読み込み時に、ありがちなエラーの事例と対処法を記事にまとめていますので、そちらを参照してみてください。
他のテキストも読み込まれているか心配な方は「変数」ウィンドウの「データセット」項目で、▲ボタンをクリックしてみましょう(図A)。
クリックするたびに、変数の「値」が 他の文言に切り替わると思います。プレビューにチェックを入れるとドキュメント内の文言も差し変わります(図B)
データを書き出す
続いて データを 書き出します。
「ファイル > 書き出し > データセットからファイル」をクリック。
「データセットからファイルを書き出し」ウィンドウが開いたら、以下のように設定します。
- フォルダーを選択:※データの保存先を選択
- データセット:「すべてのデータセット」を選択
- ファイルの名前:任意に選択
「OK」をクリックすると、自動で書き出しが行われます。
保存先のフォルダに複数のファイルが作成されます。
データを開いて、ちゃんと書き出しが出来ているか確認しましょう。
以上です。
書き出し時の保存オプションで「データセット名」を選んだ場合、改行を含むテキストがあるとエラーになってしまいます。改行を含む場合は「データセット名」を入れ込むのを控えましょう。
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当ブログでは、Photoshopの「変数:データセット」機能に関する記事をいくつか作成しています。
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